体外受精

体外受精とは、卵子と精子を培養液の中で受精させ、その受精卵を子宮に移植し、着床させる方法です。両側の卵管がつまっていて精子と卵子が自然に出会えない場合、また、子宮内膜症、精子減少症、原因不明長期不妊の方に有効です。
体外受精は健康保険の適用外のため、費用は全額自己負担になります。高額な治療法ですので、ご夫婦、ご家族でよくご相談のうえ、治療をお進めください。
(費用の一部が助成される特定不妊治療費助成制度についてはこちら

【体外受精の流れ】

排卵誘発

卵子は複数個必要となりますので、約10日間、排卵誘発剤の投与を行います。
検査、診察により採卵日を決定します。

採卵・採精

採卵

経膣超音波で確認しながら針を卵巣に刺して卵胞液ごと卵子を採取します。
局所麻酔をして約20分程度で終わります。

採精(精子の採取)

採卵のタイミングに合わせてご主人に精子を採取してもらいます。 採精した精子は洗浄・濃縮処理を行い、よい運動精子を回収します。

授精

精子と卵子を受精させる方法には体外受精(IVF)顕微授精(ICSI)の2つがあります。

●体外受精(IVF)

採卵した卵子と精子を共にシャーレで培養(媒精)し、精子が卵細胞質に侵入すれば受精卵(胚)になります。

●顕微授精(ICSI)

顕微鏡下の操作で1個の精子を直接卵子に注入し受精させます。
精子の数が極端に少ない重度の男性不妊や、精子の数は正常範囲内であるものの卵子と受精できない原因不明の受精障害の夫婦が適応となります。

体外受精(IVF)・顕微授精(ICSI)

胚移植

胚移植

採卵から2~5日目、良好に育った胚(分割期胚または胚盤胞期胚)を子宮内へ移します。この際、麻酔は必要なく、10分程度で終わります。入院の必要もありません。

●分割期胚移植

採卵後2~3日目の4~8分割に分割した胚を移植します。

●胚盤胞期胚移植

胚盤胞は採卵後5~6日目の子宮内膜に着床する直前の胚です。
妊娠率は分割期胚移植の倍程になります。しかし、受精卵のうち胚盤胞まで達するのは40~50%ですので、胚盤胞に至らず移植ができない場合があります。

凍結保存

●全胚凍結保存

排卵誘発剤の反応が良く卵子が10個以上採取できた方は、胚移植後に卵巣が腫れたり腹水が溜まったりする可能性があるため、その周期での移植は行わず、すべて凍結保存します。1~2ヶ月間は体を休めて着床しやすい体作りをします。
また、子宮内膜の環境が着床に適さない状態である場合も、内膜の環境を整えてから移植を行うと妊娠率が高くなるため、全胚凍結保存は効果的といえます。

全胚凍結保存

●余剰胚凍結保存

受精卵は多胎妊娠の予防のため1~2個を移植します。 そのため移植しなかった受精卵は凍結保存を行い、次周期以降に(採卵を伴わず)移植のみ行います。

~着床を手助けする技術~

アシステッドハッチング(孵化補助法)

人の受精卵にも殻(透明帯)があります。受精卵によってはこの殻が厚い、あるいは硬い場合があり胚が殻から脱出(孵化)するのを妨げ、移植しても着床率が低下するとの報告があります。アシステッドハッチングはこの殻の一部に穴をあけたりあらかじめ薄くしたりして孵化を促す方法です。

全胚凍結保存

黄体管理

移植後から判定までは、子宮内の環境を整えるために黄体補充薬を投与します。

妊娠判定

移植からおよそ2週間後に妊娠の判定をします。

そのほかの技術

【精子凍結保存】

採卵当日どうしてもご主人の精子を採集できない場合は、前もって精子を提出していただき凍結保存しておくこともできます。ただし、精子の運動率や受精能力が落ちますので、あまりおすすめはしません。

>>卵子凍結保存についての詳細はこちら

【精巣内精子回収法】

ご主人が無精子症の場合、精巣に細い針(生検針)を穿入して組織を少し採取し、中の精子を回収することができます。麻酔もかけるのでほとんど痛みはありません。2~3時間の休憩の後帰宅し、翌日は出勤できます。回収できる精子は少ないため、顕微授精(ICSI)を行います。

>>詳しくは男性不妊のページへ

●特定不妊治療助成事業について

不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、高度な医療費がかかる、配偶者間の体外受精・顕微授精に要する費用の一部を助成する制度です。
矢野産婦人科はこの不妊治療助成事業の指定医療機関です。

対象者 体外受精・顕微授精以外の治療方法によっては妊娠の見込みがないか、又は極めて少ないと医師に診断された、法律上婚姻をしている夫婦
助成限度額 1回15万円(凍結胚移植(採卵を伴わないもの)及び採卵したが卵が得られない等のため中止したものについては、1回7.5万円
所得制限 730万円(夫婦合算の所得額)

※平成28年4月1日から助成の対象範囲、助成回数が変わります。
 平成26年4月1日~平成28年3月31日はその移行期間となります。

助成を受けられる場合は、松山市に在住の方は松山市保健所で、松山市以外の愛媛県に住所のある方は居住地を管轄する各保健所で、所定の申請書をもらい申請を行って下さい。この申請や届出の方法などの詳しい説明は各保健所までお問合せ下さい。

松山市に住所がある方へ
松山市ホームページ(外部サイトへリンク)

松山市以外の愛媛県内に住所がある方へ
愛媛県ホームページ(外部サイトへリンク)

愛媛県外に住所がある方は各自治体のホームページをご確認下さい。

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