男性不妊

不妊症のカップルのうち、約半数に男性因子が関与しているとされています。
精子が精巣でつくられる過程になんらかの問題がある造精機能障害や、勃起・射精に問題がある性機能障害など原因は様々です。
不妊症でお悩みの場合は、ご主人の検査や治療が必要なことが多くあります。
※当院ではほこいし医院の鉾石医師と連携して男性不妊の治療を行なっています。
診察では問診、触診、視診のほか、精液検査を行います。

● 精液検査について

精液検査はWHOのガイドラインに準じて評価を行います。

精液検査の正常値(WHO2010年)

  • 精液量:1.5ml以上
  • 精子濃度:1ml中に1500万以上
  • 総精子数:3900万以上
  • 総運動率:40%以上(前進運動率:32%以上)
  • 正常形態精子率:4%以上(厳密な検査法で)
  • 白血球:1ml中に100万未満

精液の濃度や運動率を調べることで、以下のような症状がわかります

●乏精子症

精子の数が少ない状態。
基準をやや下回る程度ならタイミング法を行います。2000~500万以上なら人工授精、それ以下では体外受精、極端に少なければ顕微授精となります。

●精子無力症

精子の運動率が悪い状態。
経過や状態により人工授精、あるいは体外受精、顕微授精を行います。

●精子奇形症

奇形の精子が多い状態。
正常な精子を選び体外受精あるいは顕微授精を行います。

●無精子症

精液中に精子が見あたらない状態。
精巣や精巣上体に精子が存在すれば顕微授精を行えます。(TESE参照)
ホルモン療法により成熟精子を得られるケースもあります。

精子について

精子とは遺伝情報を持った小さな細胞で、自分で泳ぐことができます。 精巣の中で平均74日かけて作られ、毎日1億2000万個も作られます。一回の射精で射出された2~4mlの精液中に約3億個あると言われています。 しかし近年、偏った生活習慣により精子の数が減り、運動率が低下してきていると言われています。

精子の質を良くする為には

男性不妊の場合でも女性不妊と同様に、妊娠を妨げる要因になる生活習慣や体質は改善しておきたいもの。
一度見直してみましょう。

さらに、良質な精子をつくるには高温や圧迫に注意する必要があります。
精巣の温度は、体温より4~5度低く保たれており、精巣の温度が上がると精子を造る機能に影響し不妊になりやすくなります。
また、禁欲期間も1週間以上になると精子の質が悪くなるといわれています。

精巣内精子回収法(TESE:Testicular sperm extraction)

無精子症の男性不妊の方では、ご主人(夫)の精巣に細い針(生検針)を穿入して精巣組織を少し採取し、培養液中でほぐした後、倒立顕微鏡下にて精子の有無を調べます。
当院では多くの場合、得られた精子を一旦凍結保存します。
採卵時に凍結保存しておいた精子を随時融解して顕微授精により卵子と受精させることができます。
麻酔もかけるのでほとんど痛みはありませんし、2~3時間の休憩の後帰宅し、翌日は出勤できます。


回収された精巣精子

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